日本一の高さを誇る富士山は、静岡県と山梨県にまたがります。
そのためたびたび議論になるのが、静岡側と山梨側のどちらから見るのがおすすめかという問題です。
静岡側からは、江戸時代に噴火した宝永山や平野に広がる街並み、美しいなだらかな裾野が見えるのが特徴です。
特に伊豆半島にある岬の大瀬崎は、富士山の真南に位置し駿河湾越しになだらかな稜線を見ることができます。
海を挟んで富士山を見られるのは静岡側ならではの景色で、浜辺から見たいなら伊豆半島の大瀬崎がおすすめです。
伊豆半島の大瀬崎は下から富士山を見上げる形ですが、水平方向に見たいなら熱海の十国峠です。
JR熱海駅からバスで箱根方面に40分、そこからケーブルカーを乗り継いで辿り着ける十国峠は、十の国が見えたことから名前が付いた眺望の良い峠です。
現在の静岡県・山梨県・長野県・神奈川県・東京都、さらには千葉県まで見渡すことができます。
標高774mの十国峠からは、北西方向に富士山が見えます。
水平方向に見えて迫力のある富士山は、太宰治の富嶽百景の中で絶賛しているほどです。
一般的に見上げることの多い富士山をダイナミックに感じられるので、熱海からはおすすめのスポットです。
山梨側からおすすめのスポットは、富士吉田市の新倉山浅間公園です。
河口湖の近くにある新倉山の中腹にある公園からは、園内にある朱色が特徴的な忠霊塔とともに富士山を見ることができます。
また眼下には富士吉田市の街並みが広がっており、素晴らしい絶景だと評判です。
山梨側から見るときに、絶対に外せないスポットは山中湖親水公園です。
富士五湖の一つである山中湖の北東にある公園からは、数々の絶景が見られます。
沈む太陽と富士山の山頂が重なるダイヤモンド富士、湖面が穏やかなときだけ見られる逆さ富士などは、写真や映像で一度は見たことがある人も多いでしょう。
写真や映像で見た美しい景色が見られる場所として、山梨県側では人気があります。